いつも通り、というオーダーでも、ご愛犬の様子が「いつもと少し違う」ということはよくあります。
気圧の変化に敏感で、なんとなく元気がない子や
ヒートや病気でホルモンバランスの影響が疲れに出やすい子
ご家庭で来客が続いた翌日
大好きなご家族が出張などでちょっとした不在中
そんな時でも、「いつもと少し違う」は起こります。なんだか変だな〜とご家族や当店のスタッフが感じたりした時は、カットコースをシャンプーコース変えたり、クイックコースのみに変えたりをご提案することもございます。
また、皮膚のコンディションも様々に変化します。
乾燥したり、ベタベタしたり、毛が減ってしまったり…
そういうお悩みにも、ご家族にカウンセリングをしながら、その日に必要なお手入れや、使用アイテムを吟味してお応えしていきます。
例えば、これまで使用してきたシャンプー剤や保湿剤の影響からの皮膚トラブルを、動物病院で特に治療なしと言われている場合は、その子にあった新しいケアアイテムを当店でチョイスします。
治療中であれば、動物病院の指示にそって、アイテムやケアの仕方をチョイスします。トラブルはありそうだけど診察前で、勝手なケアは危険と判断した場合、動物病院のご紹介もしております。
ご家族がお気づきでない乾燥や、お手入れのしすぎ(またはその反対)によるトラブルも多々あるので、ご愛犬の皮膚コンディションを、スタッフがよく観察して、必要そうななお手入れや、逆に省いた方が良さそうなお手入れも、その都度ご相談をいたします。

省いても大丈夫な
HUG,DOGでよく省くお手入れ
当店では、一般的なトリミングサロンではセット内容によく含まれている下記のお手入れを、明確な理由をもって、省くことが多々あります。
- 肛門腺しぼり
- 耳掃除
- 耳毛抜き
- 耳毛カット
- 爪切り
- 歯磨き
HUG,DOGには、残念ながらグルーマーしか在籍していません。体内の臓器である肛門線や、のぞいたぐらいでは異常がわからないお耳の中や、お口の中のことは、無責任にいじることはしていません。
もし異常に感じても原因を特定したり治療することも、グルーマーには法律上許されていませんし、そんなスキルを持ち合わせてもいません。
私たちグルーマーは、グルーミングのプロフェッショナルではありますが、できるのは外側のケアであり、そこに特化して高いレベルでサービスをご提供している立場です。
ですから、基本時には、
- 肛門腺は、「普段と違う感じはないか?」のチェックにとどめる。
- 耳掃除は、通気をよくするために、たまにカットする程度。
- 歯磨きは、多大なストレスの負荷、骨折や菌血症の危険もあるためグルーマーはしない。
というのを方針にしています。
いずれも、覗いたり触ったりして、「なんか変だぞ」があれば、動物病院での診察をご提案しています。
また、爪切りは、「生活する上で邪魔になる、危険である」という観点で、「必要な子」にだけ行います。
爪切りをする子は当店では多いですが、中には、カットする必要がない状態に維持されている子もいて、そういう子には無理にやることはありません。
※一緒に生活するご家族のなかに、小さなお子様がいらっしゃったり、小さな引っ掻き傷でも大きなトラブルになってしまう方がいらっしゃるような場合でも、「生活する上で邪魔になる、危険である」と判断しています。
当店は、省く作業には理由を明確に持っていますが、どうしても省いて欲しくない場合は、ぜひご相談ください。
私たちは基本的には、ドッグファーストでグルーミングをしていますが、ご家族のご要望やお困りごとにも全力でお応えしてまいります。

パピー・シニア・持病
HUG,DOGでは、犬の年齢や、病気の有るというだけでトリミングをお断りすることはまずありません。
常連のお客様が歳を取ったり病気になってもお断りしないし、ご新規のお問い合わせが高齢であっても、それだけでお断りということは致しません。
どんな状況であれ、「生涯トリミングが必要な犬種」はいますし、そのような犬種を作ったのは人間ですから、グルーマーとしてはなんとしても、その子達のQOLを維持することを諦めるわけにはいきません。
ですから、いろんな方法を選択できるように、日頃からスタッフ一同グルーミングのスキルの向上を怠りませんし、危険を伴うトリミングでも都度適切な判断が即座にできるよう努めています。
具体的には、
シニアになるまでは、2時間や3時間サロンに預けてトリミングできていたとしても、だんだんと体力がなくなったり、気持ちがついていけなくなったりするときには
- ご家族付き添いでやる
- 作業を分割する、日にちをわける
- ご家族の抱っこで作業する
- 徘徊したい子は床で徘徊しながら少しずつやる
- シャンプーを部分的にする
- カットを部分的にする
- お店に入らず車内でできることだけやる
- お外で気分転換しながらできることだけやる
- 出張でご自宅に行ってできることをやる
- かかりつけの動物病院で獣医師付き添いでやる
いろんな方法があります。いつもおなじでなくともいいですし、都度ご相談いただけましたら、あの手この手でトリミングできるよう色々捻り出します。
ただし、これは、ご家族のご理解がとても必要な選択です。
当店は基本時には『ドッグファーストである』ということをまずご理解いただきたいのです。
歳をとっても可愛くしたいというお気持ちを無下にしたりは決して致しません。でも、その子にとって負担の大きな作業は、当店は提案することはありませんし、場合によっては「この作業はもうやめていきましょう」と申し上げることもございます。その点はご了承ください。
ご家族と、グルーマーの二人三脚が、ご愛犬の穏やかなシニアライフや、病中病後の快適な暮らしをサポートするキーポイントになると当店は考えています。
生活の中でのご心配やお困りごとはもちろんのこと、ちょっとだけしたいオシャレももしあったらご要望ください。私たちはプロなので、いろんなことを考え、判断しながら、その時の最適解を一緒に見つけていきたいと思います。
パピーちゃんのグルーミング
どんなに歳をっても、どんなにトリミングが嫌いでも、生涯お手入れを必要とする犬種や生活スタイルの犬たちは本当にたくさんいます。
仔犬のときの、お手入れ方法や、とくにファーストトリミングは、本当に丁寧に慎重に少しずつ進めることが、必須です。
痛いブラッシング、怖いシャンプー、ビックリするドライ、ずっと立ってるカット……赤ちゃんのうちにこんなことをたくさん経験してしまうと、トリミングが苦手になったり、苦痛になったり、嫌いになっておこりんぼうになったりすることもあります。
HUG,DOGでは、パピーのトリミングは、ほとんどをコミュニケーションの時間に当てて、遊びながらできる作業や、「やってもいいよー」と言ってくれる作業を優先的にやっていきます。
ですから、慣れるまではこまめに通っていただきたいですし、問題なくサロンに預けられる犬に育ってくれれば、ご家族の心配ごとを産み出さずに済みます。
噛む子や暴れる子も、当店はそれだけで断ったりはまずしませんが、そうなってからのグルーミングは仔犬以上に頻繁にサロンに通ったり、作業や日にちを分けたりしなければならず、そういうサロンへの通い方をしていただく必要が出てきますし、なによりも犬にとってそれは気楽ではいられません。
犬にとってトリミングは、お気楽なものであって欲しいと思っています。
そういうことも考慮して、パピーのグルーミングは、ゆっくりのんびり練習をしながら進めていくようにしています。
どうかここにも、ご理解をお願いいたします。